牧野省三賞

1958年に設立され、日本映画の父と呼ばれる故牧野省三の遺徳を偲び、日本映画の発展に寄与した映画人に贈られる賞。

2022年度 牧野省三賞受賞

北大路欣也

1943年、京都府出身。1956年に映画「父子鷹」で俳優デビュー。 映画「八甲田山」、映画「七つの会議」などに出演。
近年のテレビドラマでは、テレビ東京「記憶捜査」、時代劇専門チャンネル「三屋清左衛門残日録」、TBS「半沢直樹」などに出演するベテラン俳優。
2007年に紫綬褒章、2015年に旭日小綬章受賞。
2021年京都市文化功労者。

受賞理由

北大路欣也はその時々の自身の年齢にふさわしい仕事を見事になしとげている。
喝采を求めず無欲に、演技という自分の仕事を大切に深めた結果、東京と京都、現代劇と時代劇、また映画・舞台・テレビなどの区別なく、そのすべてで確かな足跡を築いている。
また、幼いころから父の市川右太衛門に対して良く仕えただけでなく、誰にたいしても濃やかに気を遣う、演技のほかに何の欲もない素質。すでに名を成している共演者もスタッフも、若いスターが無欲であれば、その熱心さに何も惜しまずに応えてきたと思う。
それがここまで長く活躍し続けることができる由縁だろう。
そして、北大路欣也はつねに目指す先があるように見える。その意味で永遠の若者というほかない。あたらしい映画人のありかたを示して、円熟ますますの活躍を期待させずにはおかない。1961年度に第4回牧野省三賞を受賞した父・市川右太衛門に続き栄えある受賞となる。
牧野省三賞は、2014年から昨年2021年までの8回、以下の方々が受賞されています。
歴代受賞者
2021年「武 正晴」氏
2020年「大林宣彦」氏
2019年「津川雅彦」氏
2018年「降旗康男」氏
2017年「新藤次郎」氏
2016年「篠田正浩」氏
2015年「野上照代」氏
2014年「木村大作」氏

三船敏郎賞

2014年に設立され、国内外での活躍が期待される俳優に贈られる賞。

2022年度 三船敏郎賞受賞

竹野内豊

1971年1月2日東京都生まれ。1994年俳優デビュー。
『冷静と情熱のあいだ』(中江功監督 2001年)で第25回日本アカデミー賞優秀主演男優賞に選出される。
『太平洋の奇跡〜フォックスと呼ばれた男』(平山秀幸監督 2011年)では、第54回ブルーリボン賞主演男優賞受賞。
近年の映画では、『シン・ゴジラ』(庵野秀明監督 2016年)、『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌監督2017年)、連続ドラマW『さまよう刃』(片山慎三2021年)などに出演。

受賞理由

「太平洋の奇跡」から「シン・ゴジラ」まで映画を映画たらしめる風格のある俳優であり、竹野内豊は三船敏郎を彷彿とさせる。 これは三船敏郎賞が発足以来、歴代の全選考委員の意見として一致した。また毎年同じことが語られながら、これぞという主演映画の新作が公開されるタイミングを待つことで受賞を先送りにしてきたが、今年は待つよりも、期待をメッセージする賞とし、第一回から欠かさず受賞者候補の一人として名前が上がり、昨年50歳の節目に新たな俳優人生を迎え、ますます飛躍の一途をたどる、竹野内豊が受賞となる。
三船敏郎賞は、2014年から昨年2020年までの7回、以下の方々が受賞されています。
歴代受賞者
2021年「桐谷健太」氏
2020年「小林稔侍」氏
2019年「中井貴一」氏
2018年「佐藤浩市」氏
2017年「浅野忠信」氏
2016年「阿部寛」氏
2015年「仲代達矢」氏
2014年「役所広司」氏
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